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産地訪問
2022.07.26産地訪問
【産地訪問+@】”パワーストーン”のトルコキキョウ【長野県:力石】
トルコ桔梗の栽培現場へ!
今年は梅雨が短くその後急に暑さが増したため、例年通りの生育がままならず苦心されたそうです。
トルコ桔梗は栽培の歴史がまだ短いため栽培に有利な品種も限られ、環境に敏感に反応する気難しい性質。今年のように急な気温の上昇に合わせて水を多めに与えると、かえって茎が伸びすぎて折れてしまいます。
小さなプラグ苗を定植してからつぼみをつける程に大きくなるまでには数カ月かかるそうですが、必ずしもゆっくりのんびり育つというわけではなく、気温や与える水の量にも大きな影響を受けるのですね。
どこからその花びらが出てきたの?と思うほど、大きなふわふわの花をつけるトルコ桔梗ですが、最初はこんなに小さいつぼみなのですね…!
決めた数以上のつぼみは摘み、大きな花に仕立てます。この時、まだ緑色の未熟なつぼみを残して採花するのもポイント。完全には咲きませんがつぼみの緑がフレッシュな印象を与え、トルコ桔梗だけで花色もグリーンも楽しめる、花束のような一枝になるのです。
塩沢さんの満開トルコ(育成中)
一方、未熟なつぼみを残さず、全て咲いた状態で採花をされる生産者さまも。同じ長野県の塩沢様は、「お客さんを期待させちゃうから」と、満開咲きのトルコ桔梗栽培を16年以上続けています。
塩沢様は「(つぼみを残すか否かは)人それぞれ、好みだよね」ともおっしゃっていました。つぼみを残すのも残さないのも、それぞれの良さがありますよね。皆さんはどちらの仕立て方がお好みでしょうか?
“パワーストーン”のトルコ桔梗
今回は力石というひとつの地域の歴史とともに、トルコ桔梗の生産現場をご案内しました。前情報なしでも十分綺麗なお花ですが、「こんな地域で始まったんだなあ」「日本で育った花なのね」と知ると、知る前よりも少し仲良くなれたような気がしませんか?
力石はトルコ桔梗という原石を磨き上げ、価値の高い花へと育て上げた土地。まだ育種栽培の歴史が浅い花ということで今後の展開も楽しみですが、その先駆けが日本にあると思うとなんだか誇らしいものです。
著:つみき
参考・引用:「力石を語る会」会誌
トルコ桔梗の生産者であり、「力石を語る会」会長の望月様より地域の歴史、トルコ桔梗栽培の歴史をお教えいただきました。
貴重な機会を頂き、誠にありがとうございました!
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