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2018.10.20ブログ

『花屋のEC販売を考える』

 日本政策金融公庫の月刊誌「AFCフォーラム」10月号に(一社)全国スーパーマーケット協会の主任研究員の長瀬氏の書いた「拡大するEC市場における食品EC」という記事が載っていたので読んでみました。概要をまとめると、主に工業製品と考えられるが、事務用品類や生活家電・PC類はEC取引の比重が高い。一方食品類や医薬品・化粧品類では利用率が低いという。その中で、前者はEC取引の増加により実店舗が減少している。その逆に食品類等のEC利用率の低い分野は実店舗が増加しているという。また、ECサイトを利用する人の理由は、いつでも買える、重いものを家まで運んでくれる点等をメリットと考えているが、反対に利用しないものについては、自分の目で確認したい、すぐ手に入れたいという理由が挙げられています。

 花き業界では、物日、例えば母の日等でWeb販売が売り上げを伸ばしているようですが、以上の記事に記載されている動きから見た場合、EC取引の増加に反して花屋の数は減少しているのでしょうか。確かに組織に属している人は減少しているが、その一方で花屋を始める人も結構多いように見受けられます。上記の考察から推察するに、自分で見て買いたいや、すぐほしいといった要望からいえば、実店舗の方が売り上げを上げるようにも見えます。また、母の日等で、定番のお花を事前に予約して贈りたいというニーズにはECでもいい、という判断がされているのかもしれない。

 いずれにせよ、花が商品としてどういった性格を持っているものかを消費者購買行動に基づいてしっかり考察することにより、自分のお店のビジネスの方向性を見出すことが出来ることになるでしょう。今後は、すべてのお客に対応するのではなく、設定したターゲットにしっかり売っていく時代だからです。