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2017.10.01ブログ
「卸売市場の機能再考」
去る7月のことですが、東京聖栄大学の藤島先生の講演会を日本花き卸売市場協会東海支所主催で開催しました。お題は「農協法、卸売市場法改正に伴う市場としての今後の業務について」でした。
昔から、流通経路における中抜き論(問屋無用論)はありますが、物と人が一堂に集まり取引するのは合理性があるので市場は存続しているのであって、今も十分その機能を果たしている。しかし、そこで働いている人々がその重要性を十分理解しているとは言えないことが問題であると問題提起されました。皆杓子定規に市場機能をとらえているばかりで、つまり一般的に市場機能は、次の四つと言われていることに帰結している。
①集荷分荷機能、②価格形成機能、③代金決済機能、④情報受発信機能の四つです。しかし、これは公式に言われていることで、わかったようでわからない言葉で表現されていると思いませんか。
これに対して先生より提案されたのが、機能をより具体的にした、次の役割でした。これを皆で共有するのがよいと言われました。
①必要としている人々全員に開かれた取引のシステムだ、②出荷側、仕入側双方が納得しうる価格の実現、③食生活の豊かさへの寄与の三つ。仕入れ代金を支払うのは当たり前として。
この三つは、何をするかがよりわかりやすく表現されていると思います。皆がなるほどと納得できる理解が、より強い力となって周りに発言できる基となるであろう。日頃何気なく理解しているようで、実際は何のことかわかっていないことは多くの場面であると思います。今後も一つひとつ理解を深めることをしていきたいと思う次第でした。
代表取締役社長 林悦孝