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2023.07.07コラム
【お盆限定?】ホオズキのはなし【仏花】
昼だけでなく夜まで暑さが続くようになりました。
いよいよ夏ですね!
弊社でもお盆用のお花をたくさん見かけるようになりました。
さて仏花の一つ、ホオズキ。お盆になるとお店やお墓とあちらこちらで目にします。
オレンジ色の実はイメージするけどどんな花が咲いてるのか知らないな……何と同じ仲間なのかな……
今回はホオズキとはどんな植物なのかについてお話していきたいと思います。
過去のホオズキ記事はこちら
【お盆】ほおずき?ほおづき?ほうずき?
どんな植物なの?
コロン、とした赤い袋がかわいいホオズキ。
この袋自体は花や実ではなく萼が大きく膨らんだもの。
どんな花が咲いているのか見てみましょう。
花弁が5枚、これはナス科(ナス、トマト、ジャガイモ、タバコ)の植物の特徴になります。
左上から順にナスの花、トマトの花、ジャガイモの花、タバコの花
とがっている形の花弁も共通していますね。
袋の中にはプチトマトのような丸い実が。私たちがよく見かけるホオズキの切花は観賞用ですが、この中の実を食べる食用ホオズキなんてものもあります。
トマトの青臭さとは違った独特のクセがありますが、甘みもありおいしいです。
ただし観賞用ホオズキだけでなく、完熟していない食用ホオズキの実にはソラニンやアルカロイド等が含まれるので、食味する場合には注意が必要です。
なんで仏花なの?
ホオズキは仏花として大きく2つの意味を持っています。
① ご先祖様が自宅へ帰るときの道しるべ
お盆になるとご先祖様が迷わず自宅に帰ってこられるようにと迎え火を焚きます。
ホオズキは明かりの灯った提灯に似ているその見た目から、迎え火と同じように道しるべとされています。
②ご先祖様の魂が入る場所
大きく膨らんだ萼の中は実がぎっしり詰まっているわけではなくほとんど空洞です。
この空洞にご先祖様の魂が入ると考えられています。
ご先祖様が自宅まで帰ってくるお盆ならではといった感じですね。
ところで『透かしホオズキ』をご存じですか?
よく熟したホオズキが雨に濡れたり水に浸かると柔らかい組織だけが腐って剥がれ、立体的な形のまま葉脈だけを取り出すことができます。この時繋がっていた実は、しわしわになったり破れてしまったりすることなくマルっとした状態のまま。
この透かしホオズキ、なんだか実の部分が心臓のように見えます。
ご先祖様の魂が入るのにぴったりな植物のように思えます。
ホオズキの仲間…!?
クロホオズキ
袋の形はすごく似ていますが、深い紫のような黒色をしていますね。
同じナス科ですがこちらはニカンドラ属に分類され、厳密にはホオズキとは別物です。
こちらは食用品種が存在しないため食べられません。
フウセンカズラ
ホオズキのような赤色にはなりませんが、こちらも提灯のような実をつけます。
ムクロジ科なのでホオズキとはまったくの別物です。
実の中身を見てみましょう。
中は三つの部屋に区切られていてそれぞれに種子が入っています。(画像には2つしか入っていませんが……)
同じ空洞状の袋でもホオズキは萼によるものに対し、フウセンカズラは果実そのものなのです。
トマティーヨ
パッと見た感じ完熟していないホオズキのように見えますが、袋を剥いてみると……どーん!
名前の通り見た目は緑色のトマトですね。
和名でブドウホオズキと言う食用のホオズキで、南アメリカなどではソースの材料として用いられています。
習慣としてお供えしている仏花でも、そこにどんな意味があるのか知るとおもしろいですね。
透かしホオズキは自宅でも作ることができるので、この夏挑戦してみてはいかがでしょうか。
著.もくめ
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-359 2023.7.7
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