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2020/10/16
【見学レポート】みのり式典様訪問:花に込められた想い

 

9月16日、営業企画部のメンバーでみよし市の みのり会館三好中央斎場を訪問させて頂きました!

こちらは有限会社 みのり式典設備(以下、みのり式典) 様がご葬儀・そして祭壇の装花を執り行われている斎場です。

 

 

 

 

 

この日は本番のご葬儀ではなく、新作のデザインを形にする様子を見学させて頂きました。

制作するのは特に規模の大きめな祭壇で、ざっと集計して180個以上のオアシスが並びます。

 

 

 

 

 

まずは輪菊でアウトラインを描いていきます。

(なお、大きな祭壇ですが、ここからの作業は取締役の櫛田さんがお一人で行われました。)

 

 

 

 

花が小さいと線がぼやけてしまうため、輪菊はなるべく咲いたもの(3分咲き)を使います。

葉っぱが花にかかるとこれも線がぼやける原因になるので、上まで葉が茂りすぎていない方が

使いやすいそうです。

 

 

また下葉は基本取らずに挿されていたので、葉も見える部分として綺麗でなければいけませんね。

菊について葉のことまで考えが及んでいなかった私ですが、目利きの基準を一つ学ぶことができました。

 

 

 

 

(オアシスの段が変わってもアウトラインはしっかりキープ。)

 

 

 

 

 

(綺麗な山の尾根と曲線!さらっと挿してみえましたが、相当な技術が必要なはず。)

 

 

 

私はこの日初めて知ったのですが、祭壇に使う菊は蕾に近いものから開いているもの、

花の開き具合をずらしたものを使い分けています。点描の点の大きさを変えるような感じですね。

 

 

  

 

    

 

 

これらを使い分けることでグラデーション、綺麗なぼかしが生まれていきます。

 

 

 

 

アウトラインを描いたあと、固めのスプレーマムを足した様子です。より立体感が出ますね!

ちなみに今回使用の輪菊は、地元愛知県・渥美産のものでした。

 

 

 

 

今回のテーマは「大自然」、大自然の中の個人を感じ取ってもらうデザイン。

山の稜線と波紋のような曲線が綺麗です。

 

 

(この時点で既に美しい)

 

 

 

祭壇のデザインには絵心が、祭壇の制作にはバランス感覚が必要とお聞きしました。

今回の装花は櫛田さんが自ら考案されたもの。

18歳から花仕事を始めて現在29年目になられるそうで、まさに経験とセンスのなせる業です。

 

 

 

 

スタッフさんがサポートに加わり、2人態勢での制作に。

デザインを考え、花を作るスタッフさんは櫛田さんを含めて3~4名です。

 

みのり式典様の社内に生花部門を設置されたのは平成14年のこと。

社内に生花部門があることで家族の思いを直に感じ取れますし、

故人の好きな花を使ったり 好きだったことや物を祭壇のデザインに取り入れるなど、

よりお花に思い入れが入るのだそうです。故人にとってもご家族にとっても嬉しいことですね。

 

 

 

菊以外のお花も加わっていきます。

 

 

 

実はご葬儀に菊をメインで使うようになったのは、明治以降のこと。
フランスでは祭壇に菊の花を飾る文化があったため、それが日本にも広まったとも言われているようです。

 

他には

・国花でもあり、皇室の紋章でもある格調が高い花であること

・菊の花の香りがお香に似ていること

・菊の花や葉にはそれを食したり、生えている付近の水を飲むと長生きができるという言い伝えがあるため、参列者の健康を願った

 

という理由もあるといわれています。

 

また健康や長寿を願う9月9日の重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれ、

強い薬効がある菊を飾ったり、菊酒を飲んだりします。

菊人形も菊をふんだんに使っていますよね。江戸時代には大人気の娯楽だったといいます。

いずれにしても、日本では元々菊を清らかで格調の高い花として、親しみを持って扱ってきました。

 

 

お葬式の花でしょ?となんだか怖いようなイメージを持たれがちな菊ですが、

もとは故人に最上の敬意を払いたい、一番良い花を捧げてあげたいという気持ちから使われるようになったのではないでしょうか。

 

 

「故人に最大限の敬意を払い、残されたご家族に心残りの無いように」という心遣いは

みのり式典さんがとても大事にされていることです。

 

 

 

 

今回は大きめのご葬儀を想定した作品でしたが、「家族愛」を大事にしたいという想いは

最近広まっている家族葬のような小さいものでも、大きいものでも同じ。

 

 

ご葬儀の装花は「人生の最後で、失敗が許されない仕事」。

後日の取材でも、「自分たちは黒子として、後に後悔の無いように、妥協しない花作りを行っている。」

と真剣なまなざしで語ってくださいました。

 

 

 

 

 

 

そして作業開始から約5時間後。祭壇の完成です!

 

 

(クリックで画像拡大します。)

 

 

今回は祭壇の最初の一挿しから完成までを見届けさせていただきました。

輪菊やスプレー菊は普段から市場で目にしていますが、実際の制作作業を見ることは滅多にありませんから、

気付かされること・学ぶことばかり。大変貴重な体験をさせて頂きました。

 

ご覧の皆様にも、ご葬儀のお花や菊に込められた真摯な想いをお届けできていましたら幸いです。

 

 

営業企画部

 

 

 

葬儀のお花についての参考資料:

 

お葬式のお供えに菊の花が多い理由

https://www.hamayunokai.co.jp/faq/2020/01/post-17.html

 

菊・その光と陰の歴史とは?七十二候「菊花開(きくのはなひらく)」

https://tenki.jp/suppl/kous4/2016/10/13/16381.html

 

リファレンス共同データベースより

「仏教では、仏様にバラの花をまつらない風習があるが、それはなぜか?」

https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000031210

「日本で供花や葬式に菊の花を用いるようになった経緯が知りたい。フランスで広まった風習(万霊節に墓前に菊を飾る)ということだが。」

https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000046939

 

 

 

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