ここのところ深堀り系の記事が続きましたので、今回はちょっとした企画を考えてみました。
忙しい年末、一休みのおともにどうぞ!
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ちょうどそろそろ冬至ですが、このかぼちゃのこと、覚えておいででしょうか?
かぼちゃ・ハロウィン市で登場したターバンかぼちゃですね。
(実は身近なあのかぼちゃの仲間なのです。
詳しくは過去記事「【ハロウィン】意外と知らないかぼちゃの世界」へ)
我が家でも一つ飾っていて、そろそろ処分したかったのですが
せっかくなら一度、中身がどうなっているのか解剖してみよう!
海外では食用にもされているらしいし、あわよくばレシピを参考に食べてみよう!
と思い立ち今回の企画に至ります。
*日本で出回るターバンかぼちゃはあくまで観賞用です!真似しないでくださいね。*
Ⅰ.事前調査 もともとあの形?どんな料理になる?
種袋の画像や生えているターバンかぼちゃの画像を見る限り
型にはめたりしているわけではなく、自然にあのドコモダケな形で生えている様子。
そうすると中身はどんな構造になっているのか、一層謎です。
解剖して見てみることにしましょう。
日本では主に観賞用のターバンかぼちゃですが
なんでも最初に記述があるのは1800年代のフランス。
食べるよりも装飾用の方が適している、と書かれていたようですが
その後交配によって風味のよいものが生まれたということなので、
もしかするとその交配前の品種が日本では使われているのかもしれませんね。
さて、どんな料理にするべきか見当もつかないので、ここはネットで調べてみます。
「turk’s turban recipe」と検索すると、スープに焼き物…様々なレシピが出てきました。
・中身をくり抜いてフィリングにし、また詰めて焼いたもの
・スープ
・とにかくオーブンで焼く
どれもかぼちゃの実が多く必要・かつ手がかかりそうなので、
様子をみて調理できそうであれば
・キッシュ
・煮物
を作ることにしました。
Ⅱ.解剖
ひとまず、縦に割って中の様子を観察してみましょう。
そのままだと固そうなので電子レンジで3分温めます。
ここでクイズです。
実の構造は次の3つのうち、どのようになっているでしょう?
①上の赤い部分が実の本体で、下は皮が発達したコブ
②下の黄色い部分が実で、上は厚くなった皮
③すべて実で、よく知る「かぼちゃ」と同じかたち
早速割って、答え合わせです。
上部分の実が厚くなっていますが、中身はすべてつながっているようなので
答えは②と③の間といったところでしょうか?
受粉したばかりの小さな実から大きくなるまでを観察できたら、
こんな形になる謎をもっと明らかにできるかもしれませんね。
Ⅲ.調理
実に腐りや痛みはみられなかったので、普通のかぼちゃと同様に調理してみることにしました。
まず種をくり抜き、下部分はほとんど実がないので切り落とします。
「皮は食べません」とレシピに書いてあったので、皮をむいていきます。
意外と薄い、大根のような皮です。手触りもみずみずしい。
煮物用・キッシュ用にカットしました。
こうなってしまえばもうこちらのもの。キッチンで調理開始です!
醤油・みりん・酒・砂糖で甘辛く…
野菜と合わせて炒め、生地に入れてオーブンへ…
「ターバンかぼちゃの煮物」
「ターバンかぼちゃと野菜の豆乳キッシュ」
のできあがりです。
煮物は普通の「かぼちゃの煮物」よりもかなりみずみずしく
瓜のような大根と里芋の中間のような、大変ソフトな口当たりでした。
少し青臭さがあるので、単体で食べるのは向いていないかもしれませんね。
キッシュについてはすっかりキッシュや他の野菜に紛れて、美味しくいただけてしまいました。
ということで、
・ターバンかぼちゃは食べられなくもない
・が、かぼちゃより水っぽい。
ということが明らかになりました。
当たり前ですが、普通のかぼちゃのほうが美味しいです!
冬至に食べるのは普通のかぼちゃにして、
皆さんは観賞用のものは観賞用としてお楽しみくださいね。
来年ターバンかぼちゃを見る時にはこの記事を思い出して
ふふっと笑っていただければこれ幸いです。
参考:
https://www.precisionnutrition.com/encyclopedia/food/turban-squash